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【108-130-95-80-85-102とは何か】「ポケモン界の主人公」ガブリアスを語る

イントロ

実質初投稿、ポッチャマです。

 

108-130-95-80-85-102

 

  突然ですが皆さんはこの数字の並びを見て何を想像するでしょうか?100円寿司の原価でしょうか。それとも7歳児の身長でしょうか。中にはとあるポケモン種族値ではないかと思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。そう思った方はおそらく正解していて、答えはガブリアスというポケモン種族値です。今回はこの数字の並びについて解説していきたいと思います。

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ポケモン界の主人公」と呼ばれた厨ポケ中の厨ポケ ガブリアス



 

種族値って何?

 まずは種族値に重ついて解説していきたいと思います。三値(SAN値ではなく)に関する知識のある方はスキップ推奨です。

種族値とはポケットモンスターシリーズに登場するポケモン各種類毎に割り振られている内部数値で(注1)、大雑把に言えばそのポケモンの各ステータスの高さを表す数です。例を挙げると、タイトルにもなっているガブリアスの108-130-95-80-85-102やピカチュウの35-55-40-50-50-90がそうです。6つ値が並べてあるのは各ステータス毎に種族値が設定されていることに対応していて、HP-攻撃-防御-特攻-特防-素早さの順で書かれています。またこれら6つの中から1つを抜き出して「攻撃種族値」や「素早さ種族値」または、各ステータスHP攻撃防御特攻特防素早さを、それぞれHABCDSと略すことから「A種族値」や「S種族値」のように呼んだりもします。

先程の種族値の例を見て「あれ?随分と差があるな」と思ったそこのあなたは、これは実際のステータスをそのまま表してはいないことに注意しましょう。実際のステータス(以降は実数値と呼ぶ)の大まかな傾向はこの種族値で決まってしまいますが、これ以外にもこの後説明する育て方(努力値)、ポケモン毎の個体差(個体値)や性格による補正、レベル等の要素が加わって最終的なポケモンのステータスが決まります(詳しくはググって)。実際にレベル50でのガブリアスの攻撃実数値の最低値は121であるのに対し、ピカチュウのそれは最高値は112と、これだけ種族値が違っても実数値を近づけることが可能で、その他の要因による振れ幅が大きいことがわかります。

 ここで先述したガブリアス種族値を見ると、特に攻撃と素早さが高くて耐久方面もそれなりにあるポケモンであることがわかります。種族値についてはこの程度のことがわかれば十分です。

 余談ですがポケモンの公式の図鑑サイトにある各ステータスの棒グラフ的なものはおそらくこの種族値に基づいています。

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(出典: https://zukan.pokemon.co.jp/detail/445 )

 以上で長々と続いた基礎知識編は終了になります。ここまでブラウザバックせずに読んでくれたあなたは、最も美しい種族値と呼ばれている(比喩でも誇張でもなく)ガブリアス種族値、そしてガブリアスというポケモンそのものについて解説していきたいと思います。

 

なぜガブリアス種族値配分は美しいのか

 前節を読んでいただいたかスキップした皆さんなら種族値についての基本的な知識を得ているはずなので、今度はガブリアスと他のポケモン種族値を比較していきましょう。

まずなんと言っても素早さの102という種族値です。ポケモン対戦において素早さというステータスは最も重要であると言っても過言ではありません。行動順がこの素早さに依存しているからです。相手がこちらの体力を大きく削る技を使用していたとしても、高い素早さで先制して弱点技や高火力技で相手を先に倒してしまえばこちらの被弾は0です。所謂高速アタッカーというやつです。

このように素早さというステータスは、アタッカーにとっては特に重要なステータスになります。そして、多くのアタッカーの素早さが種族値70〜100の範囲に属しています。ガブリアスの素早さ種族値102というラインはこれら激戦区を綺麗に抜き去る、アタッカーとしてある意味理想的な素早さラインであると言えます。最近は素早さのインフレが進みガブリアスが抜かれることも増えましたが...。

また、ポケモン種族値は5の倍数であることが多くS種族値100のポケモンはとても多いので、102のように一見キリの悪い数字もポケモン対戦だと有利に働いたりします。

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↑素早さ種族値100のポケモンの例

次に攻撃種族値について。この130という値がどの程度高いものなのかというと、禁止伝説(注2)を抜いた場合全ポケモン中28番目に位置します。「なんだ微妙じゃないか」と思った方も多いかもしれませんが、多くの対戦用個体のガブリアスはレベル50での攻撃実数値が182(注3)と、かなり高い数値になります。実際、相手のアタッカーにガブリアスのメインウェポンである逆鱗や地震を当てた場合、タイプ相性で半減されなければ体力の半分以上、場合によっては一撃で瀕死にすることもありえます。ですからアタッカーとしての火力は十分にあると言えます。

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↑攻撃種族値130のポケモンの例

次に耐久面についてですが、耐久面は比較が少し難しいのでここでは軽く触れるのみにします。ガブリアスの耐久の大まかなイメージとしては大抵のアタッカーの攻撃を一度は耐える程度のだと思っていただければ問題ありません。物理だろうが特殊だろうが弱点技でなければ大体一発は耐えます。またかつて特殊アタッカーの多くがガブリアスランドロス対策として持っていためざめるパワー氷も、持ち前の耐久で四倍弱点でありながら多くの場合で耐えます。タイプ不一致の二倍弱点技も耐える場合が多いです(注4)。

 また物理技をメインで扱うためあまり必要のない特攻が全ステータスで一番低く、しかしナットレイハッサム等炎4倍のガブ受けを大文字で焼くのに必要な分は確保されているという洗練具合い。やはり無駄のない種族値配分となっています。どのステータスも高過ぎず低過ぎず、特に素早さについては激戦区をギリギリ抜き去る無駄の無さ。アタッカーとしての要件を満たしかつ、全て高水準である。そして裏に曲線が隠れているのではないかと思う程滑らかな棒グラフ。これがガブリアス種族値が美しいと言われる所以です。

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ガブリアス種族値のグラフ(ポケモン徹底攻略様よりお借りしました)

おわりに

 ここまでガブリアス種族値について述べてきましたが、ガブリアスが「ポケモン界の主人公」とまで呼ばれるようになったのは優秀なタイプや一致技、特性、型の豊富さと他にも多くの強みを持っていたからであり、本文だけでガブリアスの魅力を語り尽くせたとはとても思えません。またこれほど優秀なドラゴンタイプであるガブリアスも、第7世代に強力なフェアリータイプが登場して以来数を減らしており、最近ではガブリアスより速いポケモンが増えた事も相まって使用率が2桁まで落ち込んでしまいました。第6世代では17シーズン全てで最終使用率1位という前人未到の偉業を成し遂げた(注5)彼もチート守り神(注6)や公式の加護を受けたピカチュウのパチモンには流石に勝てなかったみたいです。

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ピカチュウのパチモン、あらゆる攻撃を一度無効にするチート特性持ちのフェアリータイプで公式の加護も受けている。

 それでは長々と書いていても収集がつかなくなるだけなのでこの辺で締めたいと思います(正直飽きてきた)。これを読んで「ポケモンって奥が深いんだなあ」とか思ったそこのあなたは今すぐポケモン剣盾とSwitchを購入し”””こちら側”””に来ましょう。それでは^^

 

1) 例えばガブリアスコイキングピカチュウは異なる種族値を持つが、ガブリアス同士、コイキング同士の間では種族値は共通している。

2) ディアルガとかカイオーガみたいな奴ら。強すぎるので使用を制限されることが多い。

3) 俗に言う陽気ASぶっぱ。

4) 耐久指数というものを用いてガブリアスの無振り時の物理耐久を比較すると、テッカグヤやレシラムと同程度らしい。

5) 出典: https://www.google.co.jp/amp/s/w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/931.amp 

6) 第七世代で島の守り神として登場した四体のポケモン。全員がフェアリータイプを持っている。